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2025年9月10日
コーヒー再高騰、アラビカ300セント台に戻る
収穫改善もトランプ関税報道が強材料に
コーヒー生豆先物相場が再び高騰している。3~7月はすべてのNYアラビカ月平均が下落していたが、8月は1ポンド当たりが前月比43.93セント高の341.62セントという記録的な上昇を見せた。LDNロブスタも1t当たり4,150ドルまで上昇し、前月比494ドル高となった。
7月までの5ヵ月連続下落は、アラビカ生産最大のブラジル、ロブスタ最大のベトナムでポジティブな収穫が見通されたことが要因。8月も前半までは同様の傾向が続いたが、ブラジルでの霜害、米国“トランプ関税”によりブラジルに50%の関税が課される報道が強力な強材料として働いた。世界最大のコーヒー消費国である米国は、その3分の1をブラジル産が占めており、相場への影響は想像に難くない。
今後も“トランプ関税”の影響が続く場合、例えば急速に世界有数のコーヒー消費国に変貌しつつある中国がブラジル産調達に乗り出すなど、コーヒーサプライチェーンが変化する可能性もあり、それに伴う相場の乱高下が懸念される。ブラジル国家食糧供給公社は、「米国がブラジル産を他産地に代替するのは容易ではない。他の生産国を巡って欧州などとの厳しい競争に直面するだろう」と警告しているが、9月も1~8日までNYアラビカが387.32セント、LDNロブスタが4,622ドルと高い状況が続いている。
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