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2025年7月10日
ふりかけ類、米価格高騰下で市場規模拡大
原材料の調達難が深刻化
2024年度のふりかけ類市場の販売額は、前年度を超える水準で着地し、市場規模が拡大した。カテゴリー別に見ると、ふりかけは2年連続で大きく伸長。各社の主要ブランドが好調だった。お茶漬けは2年連続のプラス。混ぜ込みタイプは前年ほどの伸びはなかったが続伸した。
あらゆる食料品の値段が上昇する中、昨年夏には米の需給が逼迫し、価格が高騰するという“令和の米騒動”が勃発。ふりかけ類にとっては逆風になるかと思われたが、米の消費は減ることはなかった。消費者は米の価格高騰に対して、主に食卓の品数を少なくすることで対応。ふりかけは引き続き、節約に資するアイテムとして活躍し、“おかずを代替する存在”として存在感を高めた。
需要は引き続き堅調な一方で、原料の価格高騰と調達難は継続しており、解消の見込みは立っていない。特に海苔の価格高騰が顕著で、各社は調達に苦慮している。今期も海苔は不作に見舞われおり、需給改善の見通しは立っていない状況だ。関係者からは「米の次は海苔を何とかしてほしい」との声も漏れる。海苔のほか、ごまや削り節、わかめも価格の高止まりが続いている。加えて、資材費やエネルギー・物流コストも収益を圧迫しており、頭が痛い状況が続いている。ふりかけ類が“生活必需品”となった今、事業の継続・商品の安定供給のためには、やはり適正な店頭価格の実現が欠かせない。加えて、品質の高い原料の安定的な調達が何よりも求められており、事業環境の改善が切に望まれている(詳細を姉妹誌「酒類食品統計月報7月号」に掲載)。
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