本紙推定による2023年度のアイスクリーム出荷金額は、過去最高だった22年度（5,534億円）を９%程度上回る約6,000億円規模（メーカー出荷ベース）で着地したとみられる。

　アイスクリームは11年度から18年度まで７年連続で市場を拡大させたが、19年度は７月の天候不順の影響が響き0.7%減。８年連続伸長の記録とはならなかった。しかし、20年度はコロナ禍におけるイエナカ需要が追い風となり、5,197億円と過去最高の売り上げを更新し、21年度もさらに5,258億円と伸長。22年度は、定番品の多くが６月及び３月に異例となる２度の値上げを実施し、影響が危惧されたが、天候にも恵まれ5,534億円と続伸。さらに23年度は初の6,000億円市場に成長した。

　23年度上期を月別でみると、４月１%減、５月11%増、６月７%増、７月11%増、８月13%増。１%減でスタートした市況は、５月以降前年実績を上回って推移。最需要期である７～８月は猛暑を背景に２ケタ増と急伸し、出荷調整や秋商品発売の後ろ倒し、定番アイテムへの生産集中などに追われるほど好調だった。

　下期実績は、10月12%増、11月９%増、12月12%増、１月11%増、２月10%増、３月１%減（速報値）。４～２月累計は10%程度前期実績を上回り、３月は年度着地を迎え、好業績から４月以降に売り上げを回す動きも散見され微減となったが、通年でも９%程度前年度実績を上回った。

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