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日刊食品通信
2020年8月20日

乾めん春夏2ケタ増、商品供給タイト


当面プラス基調、年越しそばに期待

 春夏の乾めん市場が巣ごもり消費の定着化でベースアップしている。業界調べによると、3~7月累計で2ケタ増(ギフト除く)。3~4月は備蓄需要により大幅増で滑り出し、5~6月も約20%増と高水準をキープした。最盛期の7月は天候不順で数%減となった模様だが、メーカーが春先の在庫一掃で商品を供給しきれなかった側面も強く、需要そのものは堅調だったとの見方が有力だ。なお8月は猛暑で盛り返しているが「昨年は長梅雨明けで過去最高レベル」(上位メーカー)との比較になってくる。

 商品カテゴリー別に3~7月実績をみると、「そうめん・ひやむぎ」は約5%増。手延べが「揖保乃糸」を中心に根強いニーズをみせた一方、機械めんは生産状況によりメーカー間で実績にバラつきが出ている。また、今年については東高西低の様相となっているほか、一部で価格改定実施の有無が影響した。「そば」と「うどん」は3割近く増と推定。とくに「そば」は、2年前にも話題になった人気テレビ番組で再度取り上げられたことも追い風となった。反響が大きかった商品は前年比2ケタ増で出荷調整が続いている。

 8月以降も短期的な浮き沈みはありそうだが、巣ごもり消費で需要のベースが上がっており、当面はプラス基調が予測される。なかでも年越しそばへの期待が大きい。今年は旅行などを控えて自宅で過ごす家族が多いとみられるが、「ベーシックな商材のみならず、こだわり系の高単価商品も提案を充実させたい」(大手卸)などの方針だ。

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