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日刊食品通信
2020年3月17日

ツナ缶市場、キハダ相場が高騰


カツオも底値圏から反転上昇

  ツナ缶市場は、主原料のキハダマグロの価格が高騰してきた。直近2月のバンコク相場はUS$2,850/MTと、世界的な原料不足を背景に昨秋から上昇傾向にある。カツオも昨年末の底値圏から反転上昇。新型コロナウイルスの感染拡大で内食需要が高まるなか、タイのパッカーサイドはフル生産しているが、各トレーダーとも玉不足を主張しており、相場はさらに上昇するものとみられる。

  キハダマグロのバンコク相場(20ポンド上サイズ)は、2月段階でUS$2,850/MTと、値上げに追い込まれた一昨18年以来、2年ぶりの高騰に直面している。大手ブランドによれば、メイン漁場であるインド洋においてEUとセーシェル政府間で2月末現在、セーシェル海域での入漁料、漁獲量に関する合意に至らず、EU各船はセーシェル海域外で操業していることから漁模様は低調に推移。さらに、中西部太平洋においても混獲率が低下しているため世界的な原料不足に陥っている。このため、直近2月の相場は18年6月から12月まで続いた高値圏(US$2,900/MT)近辺に達した。

  一方、カツオのバンコク相場は、昨19年11月のUS$1,000/MTを底値に反転上昇し、20年1月にUS$1,300/MT、直近2月はUS$1,450/MTまで上昇した。漁模様については中西部太平洋の西部(PNG・ミクロネシア周辺)は低調、東部(ナウル・キリバス周辺)は好漁で推移している。パッカーサイドの稼働状況は、新型コロナウイルスの感染拡大で内食需要が高まっているなか、バイヤーから特に家庭用サイズ製品中心に新規契約オファー及び成約が増えており、フル生産の状況にある。

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