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日刊食品通信
2019年10月1日

青物市場、サバ缶人気で新規ユーザー獲得


イワシ缶も含めて市場活性化図る

 青物缶詰市場は、サバ缶フィーバーで新規ユーザーを取り込むなど需要が拡大した。現在は、ひと頃の過熱感が一服したことや輸入品(商社)の急増で店頭での品薄感は和らいではいるものの、健康志向の高まりや家飲み、惣菜、料理素材として見直され、引き続き旺盛な需要が続いている。ただ、サバ、サンマは漁獲不振や輸出増で原料価格は高値圏に張りついている。そこで各社とも比較的原料事情の安定しているイワシに着目し新商品を開発するなど市場活性化を図っている。

 サバ缶は、2017年秋に人気テレビ番組などでDHA・EPAが手軽に摂取できる食品などとして相次ぎ紹介され需要が拡大。主要ブランドを中心に販売数量が急増した。当初、一時的なブームと思われたが、18年から19年にかけてもマスコミでしばしば取り上げられるなどしたこともあり、サバ缶人気はエスカレートした。これに伴い、需要は急増の一途をたどり、国内の生産工場はフル稼働したが、供給が追いつかない状態が続いた。

 こうした状況を受け、複数の大手水産ではタイを中心にベトナム、フィリピンなど海外の生産体制強化に着手した。原料は日本国内で水揚げされたものを各工場へ輸出し、製品として逆輸入するもので、19年4月以降、今秋にかけて輸入が本格化してきた。品位を保つため、原料は国内産を手当てし、技術指導に日本人スタッフを派遣している。

 本紙が調べた18年のサバ缶生産量は549万箱(前年比123%)と500万箱を突破、1990年以降で最大規模に達した。これは、ブーム前の15年比で5割増となる。

▼以下略

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