日刊食品通信 記事詳細

バック
ナンバーへ
日刊食品通信
2019年9月25日

吟醸・純米吟醸酒、高額品シェア10%超に


プレミアム商品充実、富裕層の需要旺盛

  本紙がこのほど集計した吟醸酒(純米吟醸酒含む)カテゴリーの価格帯別構成比(容量ベース)は、720mlで小売1,999円以下が74%、同2,000〜2,999円が15%、同3,000円以上が11%となった。1,000円台のスタンダードクラスが主流である一方、近年は高額品のバリエーションが充実、市場の新たな潮流となっている。(詳細は「酒類食品統計月報10月号」)

 清酒市場は長期的な縮小傾向にあるが、造り別で吟醸酒は拡大傾向にある。2011〜17年にかけて増え続け、同年の6万9,695kl(約38万石)は、2010年比で170%と飛躍的な伸びを示している(18年は6万8,507kl、1.7%減。内数の純米吟醸酒は微増)。

 価格帯別のシェアをみると、家庭用は各業態(酒販店、量販店、CVS)とも1,000円台がボリュームゾーンであり、業務用は「1.8L瓶換算で3,000円を超えると厳しい」(酒類卸)とのトレンドがある中で、やはり手を出しやすい2,000円未満が大勢を占めた。一方で、高価格帯に位置付けられる3,000円以上のシェアが1割超となったこともポイント。とくに近年は有力な中小地酒蔵がアイデア豊かな高額品を積極的に上市、少量ながら完売するものが相次いだ。「富裕層のプレミアム商品に対する需要は旺盛。高品質であることは大前提だが、魅力的なバックボーンやストーリーを持った商品であれば高額(1万円・5万円・10万円など)でも着実に売れる」(酒販店)。現時点で高額品は贈答用がメインであり、ボリュームそのものは大きくないが、市場の話題喚起の観点からも引き続き動向が注目される。

サービスのお申し込みにつきましては、お電話またはフォームよりお願い致します

  • お申し込みにつきましては、弊社が受信確認後、お客様にご確認事項を通知してから、書籍とご請求書を郵送致します。
  • 電子版、紙版どちらも下記よりお申し込みになれます。
ホームページからのお申し込みフォーム

電話からの
お申し込みはこちら

バックナンバーへ

媒体紹介へ