システム障害に陥っているアサヒを除く25年10月の清涼飲料市場は数量ベースで前年比1%減(累計3%減)だった。
業界一斉値上げによる購買意欲の低下があったものの、アサヒが供給し切れない分を取り込むメーカーもあったようだ。ただ、同社のシェアが高い炭酸水(ウィルキンソン)、透明炭酸(三ツ矢)、茶系(十六茶)、回遊ユーザーが多いミネラルウォーターを持つメーカーに限られた可能性もある。一方で「カルピス」、特にコンクのような類似品が少ない製品は代替特需は発生しなさそうだ。
カテゴリー別では、前年同月よりも低い気温が寄与してコーヒーや茶系のホットが動いたようだが、値上げのマイナス影響とほぼ相殺。チャネル別では、値上げが視認されやすい自販機が苦戦した。
ただ、このように複雑な状況になった10月だが、やはり値上げの影響を重く見る声は多い。「これまで伸びてきたブランドの不振が散見される。投資をしても抗えない市場の不調ぶりだ」(業界関係者)。
コカ・コーラシステム=全体前年並み(1%減)。トップシェアの炭酸、茶系で代替特需があった模様(本紙推計)。
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