ウスターソース類市場は今年度上期(4~9月)も引き続き数量が回復傾向にある。日本ソース工業会がまとめたウスターソース類の上期JAS格付実績は前年同期比1.8%増の2万1,064klとなり、プラスで推移した。
4~9月のうち、前年同月を下回ったのは5・7月だけで、概ね前年を上回る実績で推移している。上半期実績を品目別にみると、ウスターが6,767kl・1.8%増、中濃が7,007kl・0.2%増、濃厚が7,290kl・3.3%増といずれもプラスを確保している。
今上期の家庭用は、米価の高騰などの影響から「お好み焼ソース」「焼そばソース」といった専用ソースは好調に推移したものの、基幹商品であるレギュラーソースの販売が振るわなかった。その一方、洋食提案を中心とした生活者との接点拡大で出荷が増えたメーカーもあった。各社は家庭用ソースの使用機会拡大に向け、ソースと親和性の高いメニューの使用シーンを想起したプロモーションや惣菜・生鮮との関連販売強化に引き続き注力する方針。
一方、業務用市場は、旺盛な外食・加工食品・インバウンド需要を背景に好調をキープしている。原料加工向けは、米価高騰をはじめとする物価高・生活防衛意識による品揃えの変化を捉え、即席めんや惣菜パンの提案が奏功。外食はインバウンド、大阪・関西万博により売り上げが拡大したほか、人手不足に対応した商品も好調だった。




