酒類食品業界の重責担う「卸売業」

 一般消費者には目立たない存在の卸売業。しかしその役割はとても重要です。商品の安定流通はもとより、メーカーと小売業の間に位置することから、双方への様々な"提案"を行うなど、業界の橋渡し役として取引企業および市場の活性化に貢献しています。
 近年は卸売業という言葉が一般化していますが、今でも「問屋」と呼ばれることも少なくありません。問屋の語源は平安時代にまで遡るとも言われていますが、今のような問屋が定着し始めたのは江戸時代のようです。
 言うまでもなく卸売業は、メーカーなどから酒類や食品を買い入れ、小売業に販売することが主な事業です。小売業は数がとても多い上、規模の大小、存在地と地域性、商品構成など、まさに千差万別。それだけに、様々なニーズに対応し、小売業それぞれの需要に合わせた商品を、適時かつ安定供給できる卸売業の存在価値は大きく、メーカー、小売業双方を支えるかたちで、ともに発展してきました。余談ですが、よく聞く「そうは問屋が卸さない」との言葉通り、卸売業が小売業に販売することを「卸す」と言います。
 一方、小売業態の変化は著しく、卸売業には、大量仕入れ・小分け販売といった基本業務のほかに、商品提案・売り場提案・仕掛け提案などの新たな機能が、メーカー、小売り双方から求められるようになりました。とくに、販売先の支援活動は"リテールサポート"などと呼ばれ、最も重要視されています。さらに、情報システムや品質管理などの重要度も年々高まり、卸売業の各機能の高度化が進んでいます。
 なお、酒類と食品の取り扱い構成によって、「総合卸」「酒卸」「食品卸」、全国規模と地域密着型によって、「全国卸」「地方(地域)卸」、経営母体の違いによって、「民族系卸」「商社系卸」などと呼ばれることもあります。(参考URL:社団法人 日本加工食品卸協会 http://homepage3.nifty.com/nsk-nhk/aboutus.html 、全国卸売酒販組合中央会 http://www.sake-net.or.jp/index.html )