起源は狩猟時代の保存食「ハムソベ」

 ハム・ソーセージの起源は古代・狩猟時代まで遡ります。獲物を長期保存するために塩漬けにしたのが始まりです。世界では数多くの種類のハム・ソーセージ・ベーコンがつくられていますが、日本で最も食べられているのはウインナーソーセージです。
 ハムは塩漬した豚肉を、ソーセージは塩漬した肉を挽肉にして練り合わせたものを、それぞれ燻煙またはボイルしたものを指します。紀元前数世紀頃、航海用の保存食として生まれたとされるベーコンは、塩漬した豚肉をそのまま燻煙してつくります。ハムではロースハム、ボンレスハム、プレスハムなどが、ソーセージではウインナーソーセージ、フランクフルトソーセージなどが、ベーコンでは豚のばら肉を使ったベーコン、肩肉を使ったショルダーベーコンなどが親しみ深い存在ではないでしょうか。
 また、近年人気が高まっている生ハムには、塩漬けの後に低温で燻煙するタイプと、塩漬け・乾燥のみで燻煙しないタイプがあります。中国の金華ハムと並んで世界3大ハムと呼ばれているイタリアのプロシュット・ディ・パルマ、スペインのハモン・セラーノの2つは生ハムとしてとくに有名です。一方、ビールのつまみとしても有名なサラミは、イタリア発祥のドライソーセージ、カルパスはロシア発祥のセミドライ(あるいはドライ)ソーセージです。また、ハムもソーセージもスパイス類とは“仲良し”の関係にあります。
 日本でハム・ソーセージが初めて製造されたのは明治維新前後の長崎と云われています。しかし、日本人にとってハム・ソーセージは長い間、庶民には縁遠い高級品で、一般家庭の食卓にのぼるようになったのは昭和30~40年頃でした。(参考URL:日本ハム・ソーセージ工業協同組合 http://hamukumi.lin.gr.jp/ )