原料米によって二分される伝統の「米菓」

 コメを原料とした菓子を総称して米菓と呼びます。原料米の種類によって製造工程も特長も様々です。日本独自の菓子として発展してきましたが、消化吸収の良さ、噛む効用、栄養価の高さなども注目されています。
 米菓は、原料米の種類によって二分されます。粘り気の多いもち米を原料としたものには、主として形状が小型のあられ、大型のおかき、そして揚げ餅があります。一方、主食用のうるち米を原料としたのがせんべい類です。せんべい類は焼きせんべいと揚げせんべいに分かれ、焼せんべいには硬めの草加型、ソフトな新潟型、そして最近話題のぬれせんべいがあります。
 あられ・おかきでは、小粒の小鬼、鬼あられや柿の種、大きめのげんこつやのり巻き、揚げもちなどが、せんべいでは、厚焼きせんべい、薄焼きせんべい、のりせんべい、サラダせんべい、揚げせんべいなどが馴染み深いのではないでしょうか。
 あられ・おかきは、精米したもち米を洗って水に浸漬、せいろで蒸し上げた後、丸粒のまま搗いた餅を容器に入れたり棒状にして冷却し固めます。それを裁断して生地にし、乾燥機に入れ、余分な水分を取り除き、焼き窯でじっくり焼き上げます。そして醤油・塩などで味付けをします。一方、せんべいは、うるち米を搗いた後、すぐに成型します。これは原料米の特性の違いによるものです。成型後、乾燥させ焼き、熱いうちにしょう油などで味付けします。(参考URL:全国米菓工業組合 http://www.arare-osenbei.jp/index.html )