《小憩》めん類にも酒がつきもの

 パスタはもともとイタリア語で「生地」という意味。タンパク質の多い硬質の小麦粉=デュラム・セモリナ100%から作られている。ロングタイプでは「スパゲッティ」や、切り口が楕円形の「リングイネ」、きしめん状の「フェットチーネ」が、ショートタイプではペン先のような「ペンネ」、貝殻のような「コンキリエ」、日本ではマカロニと呼ばれている「リガトーニ」などがポピュラーだ。
 このようにパスタといっても非常に種類が多く、自分で料理する時などは何を基準に選べばいいのか迷う人が多いのも当然のことだ。形状も多種多様だし、太さや厚さもマチマチで、それぞれ食感に個性がある。ロングの場合、一般的には軽い味のソースには細目、濃い味のソースには太目が合うと言われているが、結局は個人の好みで何を選んでもかまわない。
 小弟の場合、パスタといえば、必ずワインがセットになっている。アッラビアータやベスカトーレ、ボンゴレロッソなどトマトソースベースも好きだが、ペペロンチーノ、ジェノベーゼ、ボンゴレビアンコなどオリーブオイルベースを注文したり、つくったりすることが多いような気がする。そして、ちょっと酸味が効いた白ワインをよく冷やして飲む。パスタとパルミジャーノ・レッジャーノ、バゲットがあればそれでいい。
 「パスタ」のページでも触れたが、茹で上げスパゲッティにバターをからめ、しょうゆをかけ回した後、たっぷりと鰹節、あるいは鰯の削り節をかけたのも大好物だ。この場合はよく冷えたビールか常温の日本酒が至極合うと思っている。日本酒も吟醸酒のように香り高かったり、純米酒のように旨味が重いものではなく、フツーの酒質の方が好みだ。おひたしと白身魚切り身の塩焼きなどが一緒であれば最高に嬉しい。
 もっとも一番好きなのは、老舗蕎麦屋で板わさ、焼鳥を肴に燗酒を飲み、もりそばを手繰って締めにすることだが。