メソポタミアまで遡る「パン」の起源

 パンの起源は今から6000年ほど前のメソポタミア。小麦粉を水で捏ね、焼いただけの無発酵のものでした。その後、偶然に発酵パンが誕生、ギリシャへ伝わった頃にはパン職人が登場、量産を機に世界へ伝わり、やがて主食となったようです。
 日本にパンが伝わったのは戦国時代。1550年頃にはかの有名なフランシスコ・ザビエルらが日本でもパンづくりを始めましたが、在日西洋人向けでわずかなものだったようです。日本人がパンづくりを始めたのは徳川幕府の時代になってからでした。鎖国が解かれた後は、横浜や神戸など外国人が多い港町を中心にパンづくりが広まり、第2次世界大戦後は、食生活の洋風化が進むにつれ、コメに比肩するまでに成長しました。
 世界各国には特長のあるパンが多数存在します。フランスのバケットやクロワッサン、イタリアのフォカッチャ、ドイツのプレッツエルやライ麦パン、イギリスのティンブレッド(山型食パン)やイングリッシュマフィン、アメリカのベーグルやロールパンなど。日本のあんパンやカレーパンなども馴染みの深いのではないでしょうか。
 パンをつくっているのは、食パンや菓子パンを大規模工場で大量生産する大手パンメーカー、種類豊富な焼きたてパンを販売する店舗を全国各地に持っている大手ベーカリーチェーン、所有するパン工房でつくったさまざまなパンを自分の店で販売するリテイルベーカリー(街のパン屋)に大別されます。また、デパートやスーパーの店内でパンをつくって販売しているのは、インストアベーカリーと呼ばれます。
 近年のパン生産のうち食パンが約48%を占め、菓子パンは33%、その他パン17%などとなっています。(参考URL:パンのはなし(パン食普及協議会運営)  https://www.panstory.jp/index.htm )