チョコレートとは兄弟の「ココア」

 ココアもチョコレートも起源は一緒です。1800年代前半に、オランダ人がカカオペーストから脂肪分を分離することに成功したのを機に、以降、ココアは「飲むチョコレート」、固形チョコレートは「食べるチョコレート」としてお互いに発展してきました。
 ココアとチョコレートは育ち方の違った兄弟のような関係です。ともに原料はカカオ豆。カカオは赤道の南北緯度20度以内、年間平均気温27℃以上の中でもとくに高温・多湿な地方である西アフリカ、東南アジア、中南米で様々な品種が栽培されています。
 ココアもチョコレートと同じように、収穫後に発酵、乾燥させたカカオ豆を選別、分離、焙煎、配合、摩砕してカカオマスを作ります。その後、カカオマスからカカオバターを抽出(搾油)後、粉砕、調整して出来上がります。一方のチョコレートは、カカオマスにミルクや砂糖、ココアバターなどを混合、微細化、精錬、調温、重点、冷却、型抜後に検査・包装、熟成させて完成します。少々乱暴ですが、ココアは脱脂したチョコレートと言うこともできるでしょう。ちなみに日本のチョコレートの工業生産は1930年頃に始まり、戦後の1960年にカカオ豆、ココアバターの輸入が自由化されたのを機に、急速に生産・消費が拡大しました。(参考URL:日本チョコレート・ココア協会 http://www.chocolate-cocoa.com/index.html)