発明は日本人科学者「インスタントコーヒー」

 インスタントコーヒーが初めて世に出たのは1901年。ニューヨーク州バッファローで開催されたパンアメリカン博覧会で、日本人の科学者が「ソリュブル・コーヒー(=溶けるコーヒー)」として発表したのが始まりです。
 日本でインスタントコーヒーが広く飲まれるようになったのは、ほんの50年ほど前のことです。原材料は100%コーヒー豆に限られ、生豆を焙煎、ブレンド、粉砕した後に熱湯でコーヒー液を抽出し、噴霧乾燥(スプレードライ)もしくは凍結乾燥(フリーズドライ)させて製品化します。熱湯や水を加えるだけで100%のコーヒーが楽しめる簡便さが重宝され、市場が拡大してきました。レギュラーコーヒーの1~2年に対し、インスタントコーヒーは消費期限(未開封)が3年と長いのも大きな利点です。また、近年はカフェオレやカフェラテなども定着していますが、これらには“乳”などが含まれコーヒーが100%ではないため、「インスタントプレミックス」として区別されています。
 一方、インスタントコーヒーのほとんどが飲用されているのは言うまでもありませんが、馴染みの深いコーヒーゼリーをはじめ、キャンディーやビスケットなど、その用途は非常に広範です。(参考URL:日本インスタントコーヒー協会https://instant-coffee.org/)