電解質イオンを補給する「スポーツドリンク」

 アメリカンフットボール選手のために開発されたスポーツドリンク。今では一般飲料のひとつとして広く飲用されています。アスリート向け、日常生活向け、脱水症状・熱中症対策など商品特性を理解して飲むことも大切です。
 スポーツドリンクは当初、アメリカのフロリダ州でアメリカンフットボールの選手の飲料として開発されました。汗として失われた水分とナトリウムイオンやカリウムイオンなどの電解質イオンを、スムーズに体内に補給するために体液の浸透圧と等しい(アイソトニック)状態に調節されています。
 日本では1976年頃、アメリカから粉末タイプのスポーツドリンクが輸入販売され、それまでとは一転、「スポーツ時には適度な水分を摂るのが良い」とされたのを機に、1980年に製薬会社から液体タイプが発売され、以降、飲料企業も次々と参入しました。もともとはスポーツマンのための飲料として登場しましたが、レジャースポーツの普及や新製品や新容器の相次ぐ発売で市場が活性化、一般飲料のひとつとして広く飲用されるようになっています。
 近年のスポーツドリンクはその多くがPET入りなどの液体タイプです。最近では熱中症対策としてスポーツドリンクを推奨するメディアも増えましたが、アスリート(スポーツ)、日常生活、病中病後など様々なシーンと用途に適した製品、飲み方があるので、それぞれの特性を理解することも大切です。(参考URL:全国清涼飲料連合会 http://www.j-sda.or.jp/)