適度な甘さも魅力の「紅茶飲料」

 長い間、リーフティーやティーパックで楽しまれてきた紅茶。缶入りの紅茶飲料の登場は約50年前でした。一時は苦戦しましたが、最近は7年連続で拡大しています。他にはない“適度な甘さ”も消費増を後押ししているようです。
 紅茶の原産地は中国ですが、現在はインド、スリランカ、インドネシア、ケニア、中国、東アフリカ、南米の一部などで生産されています。日本には1900年代初頭から輸入されていましたが、戦後になってから一般家庭に広がりました。リーフティーやティーパック、インスタント・ティーで飲用されてきましたが、1970年代の初めに缶入りの紅茶飲料が発売されました。現在は加糖・無糖合わせて様々な味覚の製品が様々な容器で展開されています。ストレートティー(無糖・加糖)、ミルクティー、レモンティー(レモン果汁又はレモン香料)、フレーバードティー(アップル果汁、ミントなどの香料)などがポピュラーです。
 近年の紅茶飲料生産のうち、缶入りは5%、PET入りなどが95%でした。2000年までは缶入りがその他の容器を上回っていましたが、01年以降は年々PET入りが増えています。
 紅茶飲料が伸長し続けている背景には、ウーロン茶飲料や日本茶飲料にはない“適度な甘さ”があると考えられています。無糖茶やミネラルウォーターでは癒されないシーンで、ジュースや他の加糖飲料にはない控え目な甘さをもつ紅茶飲料が認められているとも言えるでしょう。(参考URL:全国清涼飲料連合会 http://www.j-sda.or.jp/)