訪日外国人の４〜６月期の菓子購入金額が、前年に比べ２ケタ近いマイナスとなったことがわかった。観光庁が20日発表した平成28年４〜６月期の「訪日外国人消費動向調査」結果のうち、「国籍・地域（21区分）別　費目別購入率および購入者単価」の買い物代から本紙が算出した。

　それによると、訪日外国人１人当たりの菓子類の購入金額は8,932円、前期比90.7%と大幅に減少、購入率も73.4%と前期に比べ、9.3ポイント下がるなど、購買行動の低下が大きな影響を与えているようだ。地域別でみるとアジア地域では、韓国5,443円（前期比98.5%）、台湾8,920円（89.8%）、香港8,786円（77.3%）、中国１万2,788円（96.8%）、タイ10,904円（72.9%）、シンガポール１万172円（101.5%）、マレーシア9,844円（117.3%）、インドネシア6,164円（62.1%）、フィリピン6,344円（85.5%）、ベトナム5,904円（67.0%）。特に、“爆買い”が多かった地域の購入率をみると、台湾63.0（7.0ポイント減）、香港57.8（6.0P減）、中国68.2（3.0P減）など購入率そのものの低下も目立っている。

　一方、欧米では、イギリス5,519円（81.0%）、ドイツ5,842円（110.7%）、フランス5,337円（80.8%）、イタリア3,843円（98.9%）、スペイン5,137円（65.0%）、アメリカ6,293円（106.8%）、カナダ4,633円（67.2%）、オーストラリア3,972円（88.1%）とドイツ、アメリカを除き大きくマイナスとなっている。

　なお、４〜６月期の訪日外国人旅行者数は596万人、前期比19.0%増、旅行消費額全体は9,533億円、7.2%増となっている。