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日刊食品通信
2018年8月22日

タイ産パイン缶、夏実は安定推移


供給過剰で原料価格は大幅下落

  パインアップル缶詰市場は、最大供給国タイ産の夏実原料が安定的に推移した。一方、欧州需要の減少が大きく響き、過剰在庫に陥ったことから原料価格は大幅に下落。タイ商務省が国内消費の喚起や新興国への売り込み強化を呼びかける事態となっている。なお、冬実の生育も順調で夏美同様の供給量が見込まれる。

 有力ブランド筋によれば、3月のタイパッカーの原料処理量は、7,000t台でスタートし、4月のソンクラン(タイ正月休暇)で4,000t台まで落ちるも、5月は7,000t〜8,000t後半、6月は9,000t台後半まで処理量が増え、前年同様7月末にはほぼシャットダウンした。

 原料価格は、3〜4月に3バーツ(B)〜4Bで推移し、昨年同時期より4B〜5B安でスタートした。これは各パッカーとも欧州向け特恵関税が打ち切りとなり製品需要が不振となったため、過剰在庫に陥ったことによるもの。結果、ソンクラン休暇中に原料供給量が減少する中で、もう一段階原料価格が下落。さらに6月に入り供給量が安定してくると2B前半まで下落した。

 供給過剰によりパイン原料価格が大幅に下落したため、タイ商務省は関係省庁や農家団体と協議し、余剰供給分をタイ国内で吸収するよう国内販売店へ求めている。また、新興市場への売り込みを強化していき原料価格の安定を促す方向。

 冬実は、平常通り10月中旬に雨期明けとなった場合、夏実同様の供給量は見込める模様。価格はタイ当局の消費喚起策により、3B中頃付近でのスタートが予想されている。

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